今回は家賃滞納問題についてです。
・急に職を失いしばらく家賃が払えない
・少しの間でいいから家賃の救済措置はないの?
・家賃未払いの督促がきてしまった・・・
という疑問や悩みにお答えします。
結果から申しますと、住居における家賃救済制度は各自治体にあります。
住居確保給付金(家賃)という制度がもともとあり、それが新型コロナ感染症の影響で制度が拡充(拡大)しております。
(本内容は2020年5月23日時点の内容です)
住居確保給付金(家賃)の対象者

① 離職・廃業後2年以内の人
② 休業等により収入が減少し、離職等と同程度の状況にある人
住居確保給付金(家賃)の支給期間

3ヶ月が原則。
ただし、求職活動を誠実に行っている場合は3ヶ月延長可能で、最長9ヶ月。
住居確保給付金(家賃)の支給額

東京23区を目安にすると、以下を超えないこと。
① 単身世帯:53,700円
② 二人世帯:64,000円
③ 三人世帯:69,800円
これらは、各自治体が決めた基準(上限)額であり実際の家賃がこれらを下回った場合はその実際の家賃額とのことです。
ついでなので、単身世帯を例に実際わたくしの所有している物件がある自治体へヒアリングしてみました。
◆東京都 某市
単身世帯:53,700円
◆神奈川県 某市
単身世帯:52,000円
◆神奈川県 某市
単身世帯:44,000円
◆埼玉県 某市
単身世帯:47,700円
これらは郊外にいくにしたがって下がる傾向です。
住居確保給付金(家賃)の支給要件

収入状況の要件
東京23区を目安にすると、月の世帯収入合計が以下を超えないこと。
① 単身世帯:138,000円
② 二人世帯:194,000円
③ 三人世帯:241,000円
これらは前述の各自治体が決めた家賃に関する基準(上限)額に、同じく自治体が決めた収入に関する基準(上限)額を足した額となります。
これについても先程と同様、単身世帯を例にわたくしの所有物件がある自治体にヒアリングしてみました。
◆東京都 某市
単身世帯:138,000円(内訳:家賃基準額 53,700円 + 収入基準額 84,300円)
◆神奈川県 某市
単身世帯:136,000円(内訳:家賃基準額 52,000円 + 収入基準額 84,000円)
◆神奈川県 某市
単身世帯:128,000円(内訳:家賃基準額 44,000円 + 収入基準額 84,000円)
◆埼玉県 某市
単身世帯:131,700円(内訳:家賃基準額 47,700円 + 収入基準額 84,000円)
これについても郊外へいくにしたがって下がる傾向ですが、収入基準額はほぼ差がなく、家賃基準額での差のようです。
資産状況の要件
東京23区を目安にすると、世帯の預貯金の合計が以下を超えないこと。
① 独り暮らしの場合は、50.4万円
② 2人家族の場合は、78万円
③ 3人家族の場合は、100万円
求職活動状況の要件
ここは、とても抽象的な表現なのですが、
“誠実かつ熱心に求職活動を行うこと”
と明記されております。
さらに、2020年4月30日から申請時においてハローワークへの求職申込が不要だそうです。
ただ、誠実かつ熱心に求職活動ってかなり抽象的ですよね。
なのでこれについても各自治体にヒアリングをしてみました。
答えは・・・
ハローワークでの求職申込などの公的な証拠がない場合は個別相談だそうです。
う~ん、何か面倒そうな感じもするし、このご時世なんで緩そうな感じもしなくはない・・・
そこで、
「転職サイトでの登録内容を印字したものはどうですか?」
って聞いてみたところ、
「そういうのがあると分かりやすくて助かります」
とのことでした。
まとめ
いかがだったでしょうか。
知っていましたか?
いつも思うのですが、こういった制度ってなぜもっと大々的にPRしてくれないのか・・・って思うことが多々あります。
いわゆる情報弱者は何かと損をする社会です。
税金納めてるわけですし、これを期に国や自治体が行っている制度をよく調べてみるのもいいかもしれません。
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